事業の概要
本地域は東に横山を、そして北に姉川を配し、西南にはびわ湖を控え、中央に、国鉄北陸線がはしり、東西9㎞、南北3㎞にまたがるほぼ三角形に似たロームに富む沃野である。一般に地勢は東部から西部へ1/2000~1/200の傾斜を有し標高85.3m~130.0mの平坦な姉川による供涵地である。
本地域の水路は用排兼用水路が大部分を占め、その流路は断面狭少、宇余屈曲して、一気降雨があれば各所に浸水、湛水する。よって本事業はこれ等排水河川の主幹部分を断面拡大整正し、用水取水堰の統合及び改良をなし、更に流域流路を変更をするものである。基準雨量は、日雨量とその前日を含めた2日連続降雨量を基準とし、10年確率の2日連続降雨量188㎜を採用し、許容湛水深30㎝、許容湛水日数は1日とする。又許容湛水面積は受益面積の10%以内となるよう計画した。
計画河川の河口部での排水量は、大井川幹線排水路においては16.074m3/s、北出川幹線排水路においては11.233m3/s、鬼川支線排水路においては8.993m3/sとなり、排水路護岸はコンクリートブロック積及び三面張りコンクリート施工。
県営長浜北部排水改良事業(昭和51年度完了)により、幹線排水路が整備されましたが、その後の流域内の市街化等に伴う流出形態の変化により、大井川および鬼川の下流区域では冠水被害が度々発生しています。これらの洪水対策として県営農地防災事業により大井川・鬼川の上流部で排水を分水し長浜新川へ流す排水路を新設し、大井川・鬼川の下流地域では、排水可能な断面に改修する事業を推進しているところです。現在、上流部では令和3年度より本格的な工事が始まっています。